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1 CPPLapackが使えるようになるまで

1.1 概要

CPPLapackのインストールから実行まで,linux環境の場合を例に順を追って解説します.

1.2 インストール

最近のlinux環境であれば,
      apt-get install blas
と入力してlapackのインストールを,
      apt-get install lapack
と入力してBLASのインストールができます.(yum等他の方法でも構いません)

LAPACKとBLASのインストールが終わったらCPPLapackのインストールを行います.インストールといってもファイルを展開するだけです.
手順は以下の通りです.

以上でインストール完了です.

もしCygwinやVC++環境でCPPLapackを利用したい場合は

を参考にしてください.

1.3 コードの生成

ユーザーはcpplapack.hをインクルードすればCPPLapackの全ての機能を利用することができます.また,iostreamとcmathなど幾つかのヘッダファイルは内部で読み出し済みなので,これらを改めてインクルードする必要はありません.

例として, $ A=
\begin{bmatrix}
1 & 7 & 5 \\
3 & 4 & 6 \\
\end{bmatrix}$ という行列を表示するプログラムを作ります.コードは以下の通りです.

#include ``cpplapack.h''

void main(void)
{
  CPPL::dgematrix A(2,3);
  A(0,0)=1; A(0,1)=7; A(0,2)=5;
  A(1,0)=3; A(1,1)=4; A(1,2)=6;

  std::cout << A << std::endl;
}

これをmain.cppとして保存することにします.

1.4 コンパイル

まず,/local/lib/cpplapack/makefilesからMakefile.g++をmain.cppと同じディレクトリにコピーしてきて下さい. そして,
      >mv Makefile.g++ Makefile
と入力してファイル名を変えて下さい. その次にMakefileの中身を開いて,
      OBJECTS = main.o
となっていることを確認してください.

これらの確認作業が終わったら,コンパイルを行います.次の様に入力してください.

      >make
これでコンパイルが行われ,実行ファイルA.OUTが生成されます. 実際にコンパイルすると,次の様な感じになります.

>make
g++ -c main.cpp -O2 -Wall -Wno-unknown-pragmas -I/home/hoge/local/lib/cppla
pack/include 
g++ main.o -O2 -Wall -Wno-unknown-pragmas -L/usr/local/lib/LAPACK -L/usr/local/
lib/BLAS -llapack -lblas -lg2c -lm  -o A.OUT

1.5 実行

コンパイルしてできあがったA.OUTを実行するには次の様に入力してください.
      >./A.OUT
実行結果は次の様になります.

>./A.OUT
 1 7 5
 3 4 6



Masashi UESHIMA